奨学金の返済が苦しい場合、債務整理はできる?

経済的に厳しく奨学金の返済ができずに滞納している方は多く、年々増加傾向にあります。

では、奨学金の返済ができない場合はどうすべきなのでしょうか?

返還期限の猶予制度

奨学金には返済が困難になった人の為の救済措置があります。

猶予制度は、災害や病気などによる経済的な困窮、失業などで返済が難しくなってしまった場合などに願い出る制度です。

日本学生支援機構による審査が通れば、最大で10年返還を延長できます。

元金や利息が免除されるものではありませんが、将来的に返済の見込みがあるものの、一時的に返済できないような場合は猶予制度を利用しましょう。

減額返金制度

減額返金制度は毎月の返済額を減らし、返済期限を延長することができます。

適用される条件は返還期限の猶予制度の条件に加えて

  • 願出及び審査の時点で延滞がないこと
  • 口座振替で返済を行っていること
  • 月賦の返済方法でのみ適用される
  • 個人信用情報の取扱いに関する同意書が提出済みであること

以上の条件を満たす必要があります。

奨学金を滞納するデメリット

規定の返還期日に返済されない場合、延滞金が2.5%〜10%発生します。

3ヶ月以上延滞した場合は、個人信用情報機関に登録されます。

個人信用情報機関に登録されると住宅ローン、自動車ローンなど各種ローンが組めなくなる他、クレジットカードが利用停止状態になり、新規の発行もできなくなります。

さらに9ヶ月以上延滞すると、一括請求通知がきます。

継続して返済に応じなければ、給料や財産を強制的に差し押さえられてしまいます。

そのような場合、保証人にも請求がいきます。

そうなってしまう前に、支払いが難しくなったら一刻も早く返還期限の猶予制度や減額返金制度を利用しましょう。

猶予制度や減額返金制度が利用出来ない場合

猶予制度や減額返金制度の条件に当てはまらず、利用出来ない場合は債務整理を行いましょう。

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産があります。

任意整理

任意整理とは将来の利息カットや、返済方法の見直しを貸金業者と交渉し、現状の負担を軽くする手続きです。

任意整理では整理する対象の借金が選べるため、返済額の多い奨学金の借金は自分で返済し、他の借金の負担は整理して減額するという選択ができます。

個人再生

個人再生とは、裁判所に再生計画を認可してもらったうえで、最大で10分の1にまで借金を減額し、3年〜5年の長期分割払いにする手続きです。

個人再生をした場合、払えなかった分の差額は全て連帯保証人に一括請求されてしまうため、注意が必要です。

自己破産

自己破産とは、借金の支払いが不可能であるということを裁判所に認めてもらい、借金をゼロにする手続きです。

借金をゼロとする代わりに、20万円以上の価値のある財産を没収され、その財産を換金して借金の返済に充てます。

払えなかった分の差額は、個人再生と同じく全て連帯保証人に一括請求されてしまいます。

まとめ

奨学金には払えなくなった時の救済措置がきちんとあります。

日本学生支援機構では奨学金の返済に困った方専用の相談センターを設けています。

しかし、条件に当てはまらなかったり、他にも借金があるような場合は、債務整理で債務を減額することが可能です。

そういった場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談をしてみましょう。